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低年齢化について



 近頃、幼い女の子を狙った殺人事件が立て続けに起こっている。そしてその容疑者は見ず知らずの男性である。この事をどう考えるか。
 少年犯罪が立て続けに起きたとき、「犯罪の低年齢化」が言われたことは記憶に新しい。もっとも、かつて低年齢者の犯罪がなかったわけではなく、犯罪そのものが低年齢化したというなら、それは事実ではない。正確には、殺人をはじめとした凶悪犯罪が低年齢化した、ということである。
 これは加害者側の問題である。だからこそ、少年法を改正しようとか、そういった動きが現れた。小学生が同級生を殺害するという出来事も昨年起きてしまった。
 では次に、被害者側のことを考えてみてはどうか。誘拐事件などで幼い命が犠牲になることは、これまでからもあった。別に昨今急に低年齢化したと言うことではないだろう。しかし、男性加害者と女児被害者という組み合わせをどう見るか、である。
 昨年の奈良の事件といい、今年の広島・栃木の事件といい、そして京都の学習塾の事件といい、とくに京都の学習塾の事件を除けば全て誘拐事件になるが、身代金目的ではなかった。殺すつもりだった、ということなのか。しかし、何の目的もなく、ただ人を殺すことなどあり得るのか。
 これに対する私の解答はこうだ。これら全ての事件において、加害者は被害者を性的欲求を充足させる対象と考えていた。そして、それを充足したか、充足することに失敗したかで、発覚を恐れて、あるいは相手に憎しみを抱いて殺害した、と。
 つまり、性的欲求の対象が低年齢化している、ということである。児童ポルノはアメリカなどでもとくに厳しく規制されていて、日本でも、AVや風俗産業では大人の女性で性欲を処理することはある程度可能であるが、子どもについてはそうではない。性欲の対象が若い女性から女子高生へ、そして女子中学生へ、さらに小学生へと下がっていく。これは憂慮すべき事態である。
 では、その原因に何があるのだろうか。それを考えずに話を終えるのは無責任である。性欲の対象になる女性の年齢が低下しているのと同時に低下しているものがある。それは、女性の処女喪失年齢である。ロリコンの男は幼い女を性欲の対象としているが、これは同時に処女を性欲の対象にしている、ということでもあるのだ。男は誰しも、少なからず処女に対するあこがれを抱く。ロリコンはそれが顕著なのだ。こうした本能的なものは、法や制度では規制できない。では、これからどういう政策を採るべきか。
 一つだけ言えることは、処女年齢を上げればよい。女子高生がほとんど処女で、女子大生でも大半は処女、大学を卒業した人でも過半数が処女であれば、処女を奪いたいと願う男たちの視線は、幼い女児から大人に向けられるだろう。過激な性教育で避妊の方法を教えるのではなく、セックスしないことを教えた方がよい。文部科学省は昨今の相次ぐ事件の背景に性的欲求を満たす対象の年齢が低下していること、さらに処女年齢の低下があるのだということに、もっと真剣に向き合って欲しい。


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